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札返し(ふだがえし)について、お話します。

札返し(ふだがえし)とは

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「札返し(ふだがえし・札へがし)」とは、幽霊の一種
です。

「札返しは、人々の家に貼られた魔除けのお札(護符)」をあの手この手で生きている人間に剥がさせようとします。

魔除けの護符が貼ってあると、悪霊はその家に立ち入ることができません。

ですが、生きている人間であれば、御札・護符を直接触って、剥がす、ひっくり返す、隠すなどできます。

そこで「札返し」は、人間に賄賂を渡したり、おどしたりして、護符を剥がすよう誘導します。

江戸時代に書かれた書物:狂歌百物語(きょうかひゃくものがたり)に登場する霊。小泉八雲の「化けものの歌」にも登場します。札返しは幽霊・妖怪と言われます。

「札返し」のたくらみに乗ってはいけない

札返しに協力して護符を無効化した者には、報いが訪れると言われます。

札返しにそそのかされても、人の家の護符を剥がしてはいけません……。

現代であれば、他人の家の護符や御札を剥がしたら「器物損害」

札返しは、江戸時代から伝わる幽霊の一種ですが、現代で他人の家の御札を剥がした場合は、単純に、器物損壊罪になる可能性があります。

器物損害:人のものを隠す、壊すなど

刑法

(器物損壊等)
第二百六十一条 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
引用:法令検索